【竣工】服部緑地「板倉造り」事務所棟移築
大阪府豊中市の服部緑地公園の日本民家集落博物館内での「板倉造り」の事務所移築工事のブログです。
※この板倉造りの建物は、東日本大震災の応急仮設住宅として2011年に福島県いわき市にて建築されていた建物の移築です。
工事が無事に完了し、竣工を迎えることができました。作業が難航した工事もありましたが、工期通りに完成させることができました。日本民家集落博物館という歴史ある伝統的建物が立ち並ぶ中に「板倉造り」が移築されることで、たくさんの人に知って頂ける機会になるのではないかと思います。
Contents
応急仮設住宅について
多くの命と家が失われた東日本大震災の被災者を木を使って助けたいという想いで木造建築に関わる設計者・大工・職人・林業・行政機関が一体となり、協力し2011年に応急仮設住宅として福島県いわき市と会津若松市で併せて、198戸が建築されました。仮設住宅を板倉造りで建築することで、室内環境汚染の心配がなく子供や高齢者などのストレス軽減ができると考えられ、再利用も可能なことから日本の森林資源の循環的利用にもつながります。
これまでの工事の経過
【調査~材木搬入】
現地調査から始め、元が応急仮設住宅であるに加え、服部緑地内での確認申請という特殊性から時間を要する形となりました。福島県からの材木と資材が搬入され、着工まで敷地内に仮置きを行う場所を確保する必要があり、また、敷地内の埋設物の撤去や配管の移設等といった工事も発生したため、建物の着工まで時間と労力を要しました。
工事の詳細はURLよりご覧ください。⇒https://tanyosha.co.jp/20190403/itakura/minkasyuurakuhakubutukan-itakura/13848
【基礎工事】
申請関係と敷地内での埋設物等の移設・撤去工事に時間を要し工期が迫る中、基礎工事に取り掛かります。敷地内の高低差が大きく、掘削量も多くそれに伴い、作業量も大変でした。工事中は雨の日も多く、排水等に配慮して工事を進めていきました。
工事の詳細はURLよりご覧ください。⇒https://tanyosha.co.jp/20190404/itakura/minkasyuurakuhakubutukan-itakura/13878
【建て方】
基礎工事が終わるとすぐに足場を組み、建て方工事に入っていきます。いよいよ仮設住宅の移築開始です。解体されてきた部材が無事に再利用できるか不安でしたが、綺麗な材料で比較的作業はスムーズに進めていくことができました。
工事の詳細はURLよりご覧ください。⇒https://tanyosha.co.jp/20190405/itakura/minkasyuurakuhakubutukan-itakura/13895
【屋根~外壁】
屋根には茅を断熱材として使用し、防水ルーフィング施工後、仕上げは解体されたガルバリウム鋼板を再利用していきます。外壁は木摺板を施工し、仕上げには新たに白太の杉板を施工していきます。床下への断熱材敷き込みも並行して進めていきました。
工事の詳細はURLよりご覧ください。⇒https://tanyosha.co.jp/20190408/itakura/minkasyuurakuhakubutukan-itakura/13912
【仕上~外構】
外部と内部の仕上げ工事を行っていきますが、設備工事も並行して進めていく必要がありました。完成までの工期が迫りますが、大工さん・職人さんと皆で協力して良い建物を造らせて頂きました。
工事の詳細はURLよりご覧ください。⇒https://tanyosha.co.jp/20190411/itakura/minkasyuurakuhakubutukan-itakura/13976
【竣工式】
移築工事が完成し、竣工式を執り行うことができました。竣工式には今回の移築計画に携わった関係者の方々が多数ご出席され、板倉構法の創設者である安藤邦廣教授もご参加されていました。天候もよく、桜の舞う中無事に竣工式を迎えることができて安心しました。
竣工式の詳細はURLよりご覧ください。⇒https://tanyosha.co.jp/20190403/itakura/minkasyuurakuhakubutukan-itakura/13838
竣工後の建物について
移築された応急仮設住宅「板倉造り」はこの日本民家集落博物館で事務所として新たな役割を担います。移築された木材や資材の状態もよく綺麗な仕上がりで引き続き建物が使用されていきます。
移築後の建物写真をご覧いただけると綺麗な状態であることがご確認頂けるかと思います。
さいごに
服部緑地公園の日本民家集落博物館内に「板倉造り」が移築されてきて、施設内の他の伝統的民家と併せて歴史を感じさせてくれる建物になるかと思います。応急仮設住宅の新たな再利用という板倉造りだからこそできた移築という新しい取り組みは東日本大震災の歴史やその復興への想いも一緒に伝わるように感じます。今、この板倉造りの応急仮設住宅は全国各地で新たな役割を担っていこうとしています。移築という形でたくさんの人の想いが込められた板倉造りがこうして、服部緑地公園の日本民家集落博物館を訪れた方々に触れて頂けるということはとても意味のあることのように感じます。たくさんの人にこの「板倉造り」という建物について知って頂けるととても嬉しいですね。
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