建築の流れ

板倉造りの家が建つまで

板倉造りの家が建つまでの工程をご紹介します。
写真のお宅は、2000年に建てたK邸です。Kさんとの出会いは、HPを見ての問い合わせでした。板倉造りの家に興味があるという事で、それから当社の勉強会に何度か参加していただき、プラン作成依頼を受け、4社競合の中から当社を選んでいただきました。
Kさんのこだわりの詰まった「さくらの家」です。家づくりを始めるきっかけから「さくらの家」が完成するまでの全てを包み隠さずブログでも公開されています。→ 【さくらの家日記】

家づくりが始まる前に・・・

ムク木材産地見学・宿泊体験

まず家づくりを始める前に、木の家に使われる国産ムク材の色艶、木目を自分の目で確かめていただくため、お客さまと一緒に徳島の木材屋さんまで行ってきました。そして夜は、実際に木の家を体感していただくため、板倉造りので建てられた家にご家族で宿泊していただきました。

ムク木材産地見学・宿泊体験
いよいよ工事が始まりました。

解体・地盤改良工事

地盤調査を行い地盤の状況があまり良くなかったので、解体後に地盤改良を行いました。荷重のかかる場所を中心に、ドリルで穴をあけ、コンクリートミルクを注入していきます。( 柱状改良:直径50cm・深さ4m 49ヶ所 )その後、基礎に湿気が上がらないようにポリエチレンシートを敷き、捨てコンクリートを打ちます。

解体 ・ 地盤改良工事
基礎がしっかりしている事が、住まいの安全に繋がります。

基礎配筋・基礎コンクリート工事

基礎配筋工事は、鉄筋に印を付けて、間隔をきちんと守るように組み、ゆるまないように結束していきます。その後、ベースコンクリートを打設し、立ち上がりの型枠を組み、コンクリートを隙間なく流し込みます。
約1週間ほどの養生をへて、型枠を外していきます。基礎には、主に「べた基礎」と「布基礎」があります。丹陽社では、基本的にべた基礎を採用しています。べた基礎は強度も強く、不同沈下にも有効で地面からの湿気を防ぐ効果もあります。

基礎配筋 ・ 基礎コンクリート工事
一般住宅の約3倍の木材を使用します。

木材搬入・土台敷き工事

建て方に使用される国産ムク材が、徳島から20tトレーラー2台でやってきました。量が多いため仮置きの倉庫から現場に小運搬先行足場を組んだ現場に木材をクレーンで搬入します。土台は、4寸角のヒノキを使用。アンカーボルトの位置を確認し基礎に慎重に緊結していきます。丹陽社では、化学合成物質が入った防蟻剤は、もちろん使用しません。

木材搬入 ・ 土台敷き工事
構造材が化粧材になります。

建て方工事・板倉構法(落とし込み壁構法)

まず、1階の柱からです。土台に書かれた番号を確認しながら、土台にあけたほぞ穴に柱を差していきます。その柱と梁の溝に添って、厚さ30mm・幅135mmの本ざね加工したムク杉板を落とし込んでいきます。
スギの木の香りが漂うなか、手際よく作業は、進んでいきます。大工さんもイキイキしています。

建て方工事 ・ 板倉構法(落とし込み壁構法)

1階の壁の落とし込みの次は、1階の梁を掛け、2階柱、2階壁の落とし込み、2階梁、小屋組と進んでいきます。2階の柱を建ててみると柱の数の多さにに改めてびっくりしました。まさに家は、小さな森になるのです。 今回は、間柱が4寸(スギ)、通し柱5寸(ヒノキ)、そして大黒柱8寸(スギ)の国産ムク材を使用しました。

建て方工事 ・ 板倉構法(落とし込み壁構法)
一般的な断熱材は使用しない工夫をしています。

屋根・瓦葺き工事

小屋組が終わると、野地板(ムク杉板30mm)を打ち付け、防水シートで屋根を覆い、その後遮熱シート敷き詰めます。この断熱性の高い杉板30mmと遮熱シートが断熱材の代わりになり、夏の暑さ、冬の寒さが軽減されます。今回、屋根材は、自然の粘土を原料とし高温で焼成した陶器瓦を採用しました。

屋根 ・ 瓦葺き工事
筋交い(ななめ材)を入れません。

外部・外壁工事

筋交いの代わりに縦に補強材を入れます。建物を固めず、建物全体が微妙に揺れて地震の力を吸収します。次にバラ板をはり、断熱材の代わりに屋根で使ったものと同じ遮熱シートをはりっていきます。その後、防水シートをはり、ラスモルタル(2回塗り)の上吹き付け作業を行います。

外部 ・ 外壁工事
自然素材に囲まれた心地いい空間ができあがります。

内装・造作工事

板倉造りの家は、基本的に構造材が仕上げ材となりますが、ご要望により塗り壁や塗装などで空間を演出します。
今回は、素材を吟味した上で一部の壁に珪藻土を塗ったり、一部の床・柱を自然素材系塗料で塗装したりしました。
床材は、ムクの杉板30mmの上に仕上げの15mm杉板を貼ります。

内装 ・ 造作工事
外構工事のデザインで、住まいのイメージは大きく変わります。

外構工事

外構は、実際の現場の状況に合わせて進めていきます。工事にかからないと分からない事も多く、今回も地盤が粘土質で予想以上に水はけが悪かったりして、外構工事に少々時間がかかってしまいました。出来上がった外構は、打ち合わせに時間をかけた分、建物に合ったいい雰囲気になりました。

外構工事
これからが家づくりのスタートです!

完成!

とても素敵な家が完成しました!
着工から完成まで約6ヶ月。かかる日数は、土地の状態、場所などにより、大きく変わってきます。お客様ごとに何が必要なのか見極め、スタイル・構法にこだわり、素材を吟味して、お客様にあった住まいづくりをお手伝いします。
家を建てたときがゴールでなく、建てた時がスタートになる家づくり。
必要な時に、必要なことを積み重ね、住まいも家族と共に成長していく、そんなスローな家づくりを目指しています。

完成!

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