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丹陽社の建築士インタビュー 〜入社7年目、高島「アイディアが機能したときが、嬉しい」〜

 
こんにちは。大阪・滋賀・和歌山を中心に、自然素材にこだわった家造りを手がけている丹陽社、ブログ担当です。
 
新築やリフォームで、理想・イメージを具現化する第一歩は建築士による図面です。お客さまのライフスタイルをどれだけ理解し、プランニングできるかが腕の見せ所です。弊社には代表の岡を始め3名の建築士が在籍しており、今日は中でも若手主力の高島にインタビューしました。
 
入社7年になる高島が、設計において大切にしている要素などを実際にプランニングした事例を交えてお伝えし、弊社の建築士のアイディアや考えを知っていただけましたら幸いです。
 
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■働き始めて知った、板倉造りの魅力

 
インタビュアー(以下イ):はじめに、高島さんご自身のことを教えてください。こちらに入社される以前から、板倉造りのことは知っていたのですか?
 
高島: いえ、ここに来るまでは全然知りませんでした。仕事するようになって実際に触れてからです。お客さまもそうですが、板倉造りで建てた実際の建物を見られて、感じるものがあるんですよね。何か伝わってくるものがある。私もその魅力に取り憑かれてしまった1人です。
 
雑誌とか見ていると、「木の家」って結構載っていますよね。
ですが、弊社でつくる家はハッキリ言って別物です。
同じ「無垢材」を使っていても匂いが違う。空気、感じるものが全く違うんです。

■同じ「無垢材」でも実はこんなに違います!

 
イ:無垢材とは、丸太から切り出したそのままの木のことですよね。なぜ匂いが違うのですか?
無垢材にも種類があるということでしょうか?
 
高島:木材を建築で使用する際には、施工後の収縮を抑えるためにまず乾燥させなければなりません。その乾燥方法の違いが、香りにとても影響してきます。
 
うちでは天然乾燥させた徳島県の国産杉材を直接買い付けして使っています。天然乾燥させた木材と、高温乾燥といって強制的に乾燥させたものをそれぞれ瓶に入れているので、匂いを嗅いでみてください。1番わかりやすいと思います。
 
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イ:(香りの違いを体験後)わっ。こんなに違うんですね。比べると高温乾燥材は少しツンとする感じがありますが、天然乾燥材については香りがすごく柔らかい!
 
高島:そうなんです。高温乾燥材はよく温泉施設のサウナなどで使われている木材です。
皆さん1度は嗅いだことありますよね。この違いを知らずに、高温乾燥材の匂いを無垢の香りだと思っている方も沢山いらっしゃいます。
色も多少違うのですが、写真だけではこの差がなかなか伝わりません。なので、お客さまには実物の家を見て、触ってご自身で体感してもらっています。
 
イ:そういうことでしたか!よくわかりました。

■プランニングで大切にしていること

イ:高島さんが、プランニングにおいて重視していることはどんな点ですか?
 
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高島:弊社にいらっしゃるお客さまは、皆さんこだわりを持っていらっしゃいます。
色々ご自身で調べられて、事前に何箇所もメーカーなどを回って色んな工法の話を聞いたり、体験されて、その1つで弊社を見つけ見学会などにご参加くださいます。ご契約にいたるまでには、何度も見学会に足を運んでくださる方が比較的多いです。
 
ですのでお家のことに詳しいお客さまが多いのですが、私が重視しているのはその中でも何を大切にされているのかを丁寧にヒアリングし、見つけ出すことです。構造なのか、アレルギー体質などがあり自然素材に重きを置かれているのか、または今まで見てきたプランに不満があるのか。断熱性だったり間取りであったり。
 
お客さまも調べていく中でやりたいことが沢山浮かんでいる状態ですので、それらを伺ってみると、ご予算内に収まらなくなってしまうことがほとんどなのです。そのご希望を洗い出して、一緒に考えながら優先順位を付けていきます。
 
こういったお打ち合わせをしている際に、少しづつお客さまの頭の中が見えてきて、コンセプトが作られていきます。その後は、納戸やお部屋の広さのご希望、それから省ける要素があればそれらをプランに詰めていって、ご予算内でできるように調整をします。

■自然を眺めながら、水墨画を楽しむ家

イ:実際に高島さんが手がけてきたお家について、1つご紹介していただけますか。
 
高島:そうですね。ではこちらの事例をお話します。
 
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こちらは、高野山の麓にあるお家で、崖の上に位置しています。
立地が傾斜地になっていて、下に川が流れているというロケーションでした。
この建物から高野山が望めるようになっていて、自然の風や光を取り入れやすい。山側から下ってきた涼しい風が上がってきて家の中に入っていく。
その自然の条件をフルに生かして設計しました。
 
お客さまとしては、退職された後の次の住処、セカンドハウスとして建てられました。
お勤めの間はご夫婦2人でマンション暮らしだったので、これからは奥様のご実家の方にお持ちだった土地に住みたいと。
そしてご主人は趣味が水墨画ということで、ゆっくり自然を眺めながらインスピレーションを起こし創作活動をしたいというご希望がありました。
 
ご要望を踏まえて、2階にアトリエを設けました。上部にロフトを付けて。
1階はシンプルにリビング1室。2階を2室に区切りました。

■家全体を空気が回る仕組み

面白いポイントとして、家全体を空気が循環するようにしました。
1階南側の窓から取り入れた風が2階の足元へ流れ、またロフトの小屋裏の部分に開口を設け、1階からロフトまで一気に風が流れるようになっています。
 
アトリエにカウンターのテーブルを設け、その足元に格子状の開口を空けました。そこから1階の空気が2階に流れ込みます。
 
温かい空気が上昇する原理を利用し、夏場は熱気がこもらず、冬場は1階のロケットストーブで温めた空気が家全体に循環します。最終的には小屋裏のファンでその温かい空気をまた下に降ろし、家の中をグルグルと回る空気の流れができるのです。
 
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他に、庇(ひさし)の深さは季節ごとの太陽の角度を考慮しました。
夏場は太陽高度が高く80度になるので、この深さであれば家の中に直射日光は差し込まず、涼しい風が循環します。冬場は太陽高度が30度まで下がるので、窓から温かい光が差し込みます。
 
イ:非常にエコで機能的な造りになっているのですね!聞いているだけで住んでみたくなります。お客さまも最高のセカンドライフを送られているでしょうね!
 
高島:お客さまが住まわれてから、私が構想した通りに家が機能してくれていると、お喜びの言葉をいただきました。水墨画の製作も、作業台が使いやすいとお褒めの言葉をいただき、1年後には個展まで開かれたので所長と一緒に伺ってきました。
自分のアイディアがきちんと機能してお客さまが喜んでくれたときが、この仕事をやっていて1番嬉しい瞬間です。
 
 
高島さん、ありがとうございました!
本日ご紹介した事例は、こちらでもご紹介しております。
 
和歌山九度山 S様邸 『自然を感じる無垢の家』
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