『山や川の景色と風・光を取り入れ自然を感じる無垢の家』
九度山の自然環境を大いに活かした
自然を感じながら、ゆったりと過ごせる趣味の家
アトリエ兼別荘の風が通り抜ける心地よい家。
和歌山県九度山の自然環境を大いに活かした自然を感じられる家です。
こちらのお宅のご主人は、墨絵を描いておられ、アトリエ兼別荘としてこのおうちを使うとのことでした。
ここで絵を描いたり、音楽を聴いてゆったりと過ごしたり(板倉の家は音の響きもとてもよい!と喜んでいただきました(^^))、お客さんを招いてテラスでパーティをしながら、石窯で焼いたピザを食べたりされるそうです。
また旅行好きのご夫婦で、各国で買った置きものなどを飾るため、家内部の壁面は棚を多く造り付けています。
好きなものに囲まれ、自然を感じながら、ゆったりと過ごせるおうちです。
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設計のポイント
周囲の自然環境を最大限に活かし、
・機械に頼らない、家の内部での空気の流れ
・自然光、自然風の取り入れ又は遮り
・家の内部と外部とのつながり
に配慮した設計を行いました。
こちらのお宅は周囲が自然に囲まれ、南側は崖を下ったところに川が流れ、南側の陽射しや景色を遮る建物がない立地条件でした。その為、夏場は陽射しを緩和する設計をしています。
陽射しを遮る工夫としては夏至と冬至の太陽高度の違いです。
夏至は太陽高度が約80度と高いのに対し、冬至は太陽高度が約30度と低いため、夏の陽射しを緩和するために南側の軒を深くし、軒で直射日光を遮るようにし、家の内部に太陽光の熱が入り込みにくくしています。
又、西側は窓を小さくし、西日が入り込みにくくように配慮しています。
夏場は太陽の直射日光を軒先で遮りながら、自然光・自然風は家の内部に取り込むことができます。
冬場は南側からの太陽光を積極的に取り入れ、自然光を確保し、暖かな室内環境になるよう配慮しています。
また、マキストーブ(ロケットストーブ)を利用し、寒い日はストーブの熱で室内を暖く保ちます。
内部の空気の流れは暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降するという自然の原理を取り入れた温度差換気を機能させる設計です。
夏場は南側から取り入れた風と内部の熱を1階~2階~小屋裏へと流し、北側の窓と小屋裏の温度センサー付換気扇により熱を排出させます。
冬場は内部1階のマキストーブによる熱を1階~2階~小屋裏へ流し、小屋裏のファンから下部へと流し、家全体に空気を循環させます。
(設計者:高島 悠)