施工例

服部緑地 日本民家集落博物館「板倉造り」事務所棟移築

東日本大震災時に建てられた
板倉造りの仮設住宅。
役目を終え、日本民家集落博物館で移築・再利用へ

福島の応急仮設住宅について

多くの命と家が失われた東日本大震災。
被災した方々を“木を使って助けたい” という想いで、木造建築に関わる設計者・大工・職人・林業・行政機関が一体となり協力し、2011年に応急仮設住宅として福島県いわき市と会津若松市で併せて198戸が建築されました。
仮設住宅を板倉造りで建築することで、室内環境汚染の心配がなく子供や高齢者などのストレス軽減ができると考えられ、再利用も可能なことから日本の森林資源の循環的利用にもつながります。
実際に2018年には集中豪雨の被害を受けた岡山の仮設住宅として、福島の板倉造りの仮設住宅が移設・再利用されました。
そして、この『板倉造りで建てた仮設住宅を再活用していく』活動が、循環型社会の住宅モデルとして、2018年、グッドデザイン賞を受賞しました。

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福島から岡山に移設された板倉つくりの応急仮設住宅

 

日本民家集落博物館への移築のきっかけ

日本民家集落博物館は、2018年6月の大阪北部地震、同年9月の台風21号で大きな被害が生じ、事務棟として使用していた「河内布施の長屋門」も被災し、継続して使用することが困難な状況となりました。
そこで、新たな事務棟として、福島県から日本民家集落博物館へ板倉応急仮設住宅が無償譲渡されることとなったのです。
その移築工事を弊社が請け負うことになり、晴れて2019年3月31日に完成することができました。
移築された板倉造りの応急仮設住宅はこの日本民家集落博物館で事務所として新たな役割を担います。
移築された木材や資材の状態もよく綺麗な仕上がりで引き続き建物が使用されていきます。
(写真をクリックしていただくと、写真ギャラリーをご覧いただけます。)

 

▼仮設住宅から事務所として使いやすいように間取りを変更しているので、元々の杉材を使用した部分と新たに追加した杉材を使用した部分とがあります。元々の杉材は経年変化でツヤがあり、落ちついた色合いになっています。

服部緑地 日本民家集落博物館 板倉造りの事務所棟 2階から見下ろした景色
服部緑地 日本民家集落博物館 板倉造りの事務所棟 内部
服部緑地 日本民家集落博物館 板倉造りの事務所棟 内部

 

▼キッチンも既存のモノを使用。窓部分は断熱するために内窓サッシを取り付けています。

キッチン

服部緑地 日本民家集落博物館 板倉造りの事務所棟 キッチン

トイレ

服部緑地 日本民家集落博物館 板倉造りの事務所棟 トイレ

浴室

服部緑地 日本民家集落博物館 板倉造りの事務所棟 浴室

 

さいごに

日本民家集落博物館内に「板倉造り」が移築され、施設内の他の伝統的民家と併せて歴史を感じさせてくれる建物になるかと思います。
板倉造りだからこそできた、応急仮設住宅の新たな再利用という新しい取り組みは、東日本大震災の歴史やその復興への想いも一緒に伝わるように感じます。
今、この板倉造りの応急仮設住宅は全国各地で新たな役割を担っていこうとしています。
たくさんの人の想いが込められた板倉造りがこうして、服部緑地公園の日本民家集落博物館を訪れた方々に触れて頂けるということはとても意味のあることのように感じます。たくさんの人にこの「板倉造り」という建物について知って頂けるととても嬉しいです。

◎日本民家集落博物館
https://www.occh.or.jp/minka/
◎日本板倉建築協会
http://www.itakurakyokai.or.jp/

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