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熊本地震から見る木造住宅の耐震基準

近年の日本では、地震や台風などによる自然災害が多く全国どこにいても災害にあう可能性があり安全な地域はないと思います。南海地震等の巨大地震の発生が心配される中、建物の耐震性能について考えてできる対処はしておきたいものです。今回は木造住宅の耐震性能について、2016年の熊本地震を例にふれていきたいと思います。

 

■熊本地震の木造住宅の被害

2016年の熊本地震では、震度7の地震が続けて2度発生するという想定外の地震により多くの木造住宅に被害を受けました。
1981年6月1日以降の新耐震基準は定義として「数十年に一度程度発生する震度5程度の地震に対して構造躯体に損傷を生じず、数百年に一度程度発生する震度6強~7程度の地震に対しては倒壊・崩壊しない程度」と考えられており、震度7の地震が連続して発生することは想定されていませんでした。
木造住宅の被害としては、耐力壁不足・耐力壁の偏在による建物のねじれや筋違・柱の金物接合の未施工や施工不良による建物の耐震性不足が原因に加えて、繰り返し起こった大きな地震により一度目は耐えることができたが二度目で倒壊してしまったという建物も多くあったようです。
耐震基準の違いによる熊本地震での木造住宅の被害状況をまとめたデータが以下のものです。

熊本地震から見る住宅の耐震性能

このデータから見ても2000年基準に適合させ、必要な耐力壁量を建物全体にバランスよく配置し、柱頭柱脚や筋違へ金物を適正な施工により取り付けできていれば、地震による被害の程度を抑えられた可能性が高まります。

 

■耐震性能の基準の移り変わり

建築基準法は1950年(昭和25年)に制定されましたが、この時の耐震基準は昭和23年の福井地震の教訓を基に基準が決められました。その後、耐震基準は大きな地震や災害等を期に改正が加えられてきました。
その中でも特に大きな転機として以下の時期があげられます。

 

○1981年5月31日以前(旧耐震基準)

1981年5月31日以前の耐震基準は旧耐震基準と呼ばれています。
旧耐震基準はどのような基準であったのかというと、中規模の地震(震度5程度)が起こった際に倒壊しないことを求め、大規模の地震(震度6~7)については、特に規定が設けられていませんでした。
その為、耐力壁の量も少なく、接合部の固定も弱く、大規模な地震が起こった際には耐えられずに倒壊する危険性が高いとされています。

 

○1981年6月1日~(新耐震基準)

1981年6月1日以降の耐震基準は新耐震基準と呼ばれています。
新耐震基準では、耐力壁の量を増やすように基準を改正しました。地震に対する規定についても改められ、中規模の地震(震度5程度)ではほとんど損傷しない、大規模の地震(震度6~7)では倒壊しないことという基準が設けられました。この改正で大地震に対する規定が初めて設けられることとなります。
しかし、阪神大震災ではこの新耐震基準で建てられた建物でも被害が多く発生しました。どのような被害であったかというと、耐力壁の量を満たしていても偏った配置により地震で建物が偏心して揺れることでねじれを起こし損傷した、筋違や耐力壁を設けたが柱が土台や梁から外れてしまったり、筋違が土台からずれて外れてしまった等により、耐力壁が有効に作用しなかったというものです。この被害により、1981年6月1日の新耐震基準でも安全とは言えないことがわかりました。

 

○2000年6月1日~(新耐震基準・【2000年基準】)

2000年6月1日以降の新耐震基準の建物は2000年基準と呼ばれ、上記の新耐震基準に加え、耐力壁のバランスよい配置(四分割法・偏心率の規定)、柱頭柱脚接合部の金物による補強等の規定が強化されました。
現在の住宅はこの基準で建てられており、適切に施工された建物では大地震での被害も軽度の損傷で済んだ例が多いとされています。

 

■いつ建築されたのか確認する方法

いつ建物が建ったのかの確認は単純に建築竣工日を調べるのではなく、建築年月日の確認は確認申請の建築確認証の日付を確認して下さい。この日付により、上記のどの基準で審査が行われてきたのかがわかります。建築竣工日が1981年6月1日となっていても建物の耐震性能に関する確認申請の審査は1981年5月31日以前の旧耐震基準を基に審査が行われている可能性があります。重要なのは、確認申請で建物耐震性能にかかわる審査がいつ行われたかということなのでご注意ください。

 

■さいごに

今回は木造住宅の熊本地震の被害状況と建物の耐震性能について少しふれてみました。
これから発生する可能性の高い巨大地震に備え、家の耐震性能を見直し対処をしておきたいものです。しかし、耐震改修には費用がかかるためなかなか実施できないという場合もあるかもしれません。耐震改修は本来は建物全体を通して実施したいものですが、部分的な補強で現状よりも少し耐震性能を向上させるということもできます。
まずは、耐震診断を受けてみて今住んでいる家がどれくらいの耐震性能があるかの確認をしてみると良いかと思います。
近年は全国どこでも地震が発生しています。安心して暮らすために改めて耐震性能について考えておきたいものですね。

 

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