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【地震にどう対応するか】日本古来の考え方と板倉の伝統構法

こんにちは。大阪・滋賀・和歌山を中心に、自然素材にこだわった家づくりを手がけている丹陽社、ブログ担当です。

伝統構法の板倉造りにて住宅の建築を手がけている私たちですが、この構法を取り入れた大きな理由の一つには「高い耐震性」があります。

前回、岡所長へインタビューをし、改めて板倉造りにこだわる理由について聞いた際にも「揺れながら吸収する耐震性」についての話がありました。

今日はその点を深掘りしていきたいと思います。

■伝統構法はできるだけ構造用金物を使わない

インタビュアー(以下イ):岡所長、今日は耐震性について教えていただいたいのですが、なぜ板倉の家は地震に強いのですか。

岡:まず我々の伝統構法というのは、できるだけ構造用金物を使わずに建物を建てます。柱と梁の仕口、いわゆる家の関節にあたる部分には木組みを使います。関節はある程度動くようになっていないと力を吸収できません。ですので伝統構法の建物は大きな力では揺れます。揺れますが、木と木がめり込み振動することで、建物全体で揺れを分散させるので崩壊しにくい造りの家なのです。

従来の構法ではこの関節を構造用金物で動かないようにしっかりと固定してしまいます。構造用金物を使う耐震は、出来上がったときが一番強く、構造用金物と木の接合部が経年変化で段々劣化していきます。その点、木組みは木部同士による結合のため、経年による耐震性の低下が少ないと言えます。
伝統構法は構造用金物を最小限に

■四角いまま変形しない家と、平行四辺形に歪む家の耐震性

イ:板倉造りでは筋交いや構造用合板を使わないのはなぜですか?

岡:筋交いというのは、基本的に壁を固める方法です。構造用合板も同じです。
この方法で建てた家は四角いまま全く変形しません。

変形するときというのは、
・横の筋交いが折れる場合
・構造用金物が外れる場合
すなわち倒壊するときです。これが、阪神大震災で多かった事例です。

あの地震で住宅の一階部分の筋交いや、耐力壁が一瞬にして崩壊しました。一階が潰れてしまって二階部分が上に乗っかっている状態です。
構造用合板の場合は、釘が全部飛んでしまって合板が外れパタッと家が倒れてしまう。

筋交いや構造用合板の釘は、「震度6までは外れません」「震度7までは耐えられます」と、規定が最初に決まっているんですね。なのでそれらを上回る地震力には耐えられないということですので、建築時に手を抜いたから倒壊したとかそういうことではないのです。

比較して板倉造りの壁は、横張りの板倉壁と二重に縦の板を交差に貼っています。この壁板が柱の溝の間を滑ることで地震力を吸収する。これが板倉の耐力壁です。

それによって強い地震が発生しても、形は四角から平行四辺形へと歪みますが、その状態を保ったままなかなか倒れないようになっています。

震度7の規制をクリアした従来の耐力壁と、板倉の壁で比較した実験では、普通の耐力壁は20〜30秒で倒れてしましますが、板倉の場合には粘りがあってかなり急な角度の平行四辺形になっても倒壊せず空間を保てています。倒壊するにしても時間がかかるので、その間に人が逃げることができるわけなのです。伝統構法の古い建物は大きな地震が起きた際、揺れを繰り返し倒壊まで1日程かかるとよくいわれます。
板倉造りは揺れに強い

■日本古来の地震に対する考え方

イ:どうしてこの様な構法が生まれたのでしょうか。

岡:なぜこの様な造りになっていったかというと、これまで日本列島には想定外の地震が何度も襲ってきているわけです。
その「想定外のこと」が起きても、なんとかなるように考えられてきた。

海外から輸入されてきた従来の構法では、「建築基準法で震度7まで耐えられます」などと表現されますが、ではそれ以上の地震が来た時にはどうするのか。伝統構法はその様な「ここまでなら大丈夫」という制限を決めない考え方です。

古民家でいうと、地震がきて揺れるとまず屋根の瓦を落としていく。屋根は土で葺いているだけですから、屋根を落とすことで上を軽くして地震力を和らげます。
次に壁は土壁、もしくは板倉壁なので、ある程度歪みが起こる。そしてもっと大きな「ドーン」という地震が来た時には、昔の家は「石場建て」といって石の上に柱が乗っかっているだけでしたので、下からの突き上げの力で上物が飛び上がり、地震力を伝えないという造りになっていました。

壊れる順番が決まっているといいますか、弱いところを造っておくことで、それ以上に被害を拡大させない。これが日本古来の考え方です。

岡所長、ありがとうございました。
板倉造りがなぜ地震に強いのか、そして伝統構法が発展した背景がよくわかりました。

丹陽社では、自然素材にこだわった板倉造りによる戸建て住宅を建築しています。
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